いつもの川は増水に先行者、移動した初めての川では先が見えない中の暑さに途中離脱。
いつもよりも早く、目覚ましが鳴る前に目が覚めた。余裕を持って出発できる。さて何処へ向かおうか?暫く好天が続いているので、水量は心配ないはずだ。梅野川?それとも高瀬川?そうだ、今シーズン、まだ良い魚に出会えていないあの川に行こう。
と勇んで出かけたは良いものの、到着するとなんと想定外の増水。上流で局地的なにわか雨でも降ったのか?水面は泡だらけで、これではドライで釣り上がれる区間は限られている。せっかく来たので、安全な区間に絞って入渓。しかしというのか案の定というべきか、ここは絶対にヤマメが付いている筈というプールでもフライに反応が無い。時間が早いからか、それとも増水して上を向いていないのか?
たまに小さなヤマメがフライに反応するが、フライを咥えるほどのサイズでもない。しかも、上の道路を餌師が下ってくるではないか。こんな早くに先行者がいたのか!結局、ボウズのまま退渓し、移動することに。といっても、ここがこれだけ増水していると、さてどこへ?
30km弱移動して、小さな渓流へ。多少増水はしているものの、それほどでもない。しかし、Rodの選択を間違えた。ショートロッドに持ち替えずに7f6inのRodのまま入渓したものだから、まともにキャスティングができない。悪戦苦闘しながら釣り上がるもなんの反応も無し。辿りついた堰堤でもドライでは無反応。なんとかニンフで5寸ヤマメを2尾釣り上げて一旦退渓。
堰堤の上から再び入渓しようと道路に上がると、車が駐まっていて、男性が立っていた。声を掛けるとテンカラ師だという。いつもなら僕が流星号を駐めたところに車を駐めて入渓していたらしい。この川によく来るようで、更に釣り上がると500mほど上流に堰堤があるので、そこまでは釣り上がれると教えてくれた。
再入渓するも、そこからが想定外の山岳渓流のような渓相。先の見通しは悪いしRodは長いし、このまま釣り上がって大丈夫か?日も高くなり気温も上がって熱中症にでもなったらどうしようもない。両岸深く切り立って退渓ポイントも見当たらない。途中、1度だけヤマメがフライを追って泡の下から出てきたが、直前でUターンしその後はフライを替えても無反応。
ここで気持ちが切れた。お昼も廻っている。堰堤まで釣り上がるのは諦めて、どこかに退渓できる場所はないか?と探しながら釣り上がって(というよりも惰性でRodを振っていただけのような感じ)いると、石積みの壁を発見。これなら登って道路に出られる!
必至に石壁をよじ登り、やっとの思いで道路に出て歩いていると、さっきのテンカラ師の男性の車が。
「釣れましたか?」と聞かれても、「それどころじゃなく、そこで上がってきました」と応えると、「堰堤はもう目の前だったのに!」と。
初めての川はやっぱり難しい。半日でヘトヘトにくたびれた。
木陰に流星号を移動させてから、渇いた口に昼食のサンドイッチを頬張り、次回のリベンジを誓って帰路に着いたのでした。