PCR検査のストレスから解放され、海辺を散策していると変わり果てた姿の Stars&Stripes が!
昨日は帰国(日本入国)のために必要なPCR検査から一日が始まった。いろいろなハプニングがあったもののPCR検査を無事に済ませ、その後のインタビューも終えて普通なら開放感に気持ちも弾むはず。しかし、PCR検査の結果がわかるまでは、「もしも陽性だったら?」という不安から気持ちは晴れない。
そして今朝、PCR検査の結果が届き陰性!やっとPCR検査のストレスから解放され、ナポリの町を散策する気分になった。
フニコラーレ(funicolare ケーブルカー)に乗って丘の上に登り、植物園からナポリの街並みと地中海のパノラマを楽しみ、マルゲリータピザと白ワインを楽しむ。ナポリに来て最初で最後の解放され、心も胃袋も満たされた時間。
登りとは違う路線のフニコラーレに乗り、サンタルチア地区へ降りる。
フニコラーレの駅はどこもレトロで良い感じ。ケーブルカーの車両も3路線それぞれに味があって良い。ほんの数分の乗車時間だけれど、運賃も1回1.1ユーロとお手頃な料金なので、ナポリに観光で来る人にはお勧め。
フニコラーレを降りて坂道を下りながら海の方へ向かって歩くと、やがて建物の間の路地の向こうに海が見えてきた!
路地の両側には雰囲気の良いレストランも並んでいる。マルゲリータを食べる前だったら、ここでどこかのレストランに入っても良かったか。
路地を抜けると公園があり、そこを抜けると目の前は地中海!
気持ち良いので、木陰で普段は控えているビール!卵城をバックに、うまい!
卵城までボチボチ散歩(といっても欧州は熱波に見舞われ、40度近い炎天下)して、ヨットハーバー前のカフェで再び白ワインで喉の渇きを癒やす。
ヨットハーバーの入り口の看板を見ると、R.Y.C.C. SAVOIA とある。
サボイアといえば、紅の豚の赤い飛行艇を思い出すが、ググってみたらイタリアの名家。かつては王国の君主だったと。このヨットクラブもさぞ名門なんだろう。
海沿いの道をヌオーヴォ城に向けて歩いて行くと、プール越しに卵城とは違うヨットハーバーが。
更に歩いてヨットハーバーの入り口で驚きの光景に出会った。
マストを途中で切られた大型艇、12m級だ。パースやサンディエゴ、オークランドにアメリカズカップ(正確にはルイ・ヴィトンカップ)を観戦しに行き、目の前でずっと見ていたからこの船型はすぐにわかる。そして更に近づいて驚いた!塗りつぶされたロゴが確認できる。
Stars&Stripes!!
どうしてナポリに?どうしてこんな姿に?
バレンシアのCUP VILLAGE では、デニス・コナーの写真の横に立って記念写真を撮った。
Stars&Stripesのこんな姿、デニス・コナーは悲しむだろうなあ。いろいろと衝撃的な体験をしたナポリだけど、こんなところでStars&Stripesに遭遇するなんて(T^T) せめて陸ではなく、海に浮いている姿で再会したかった。
そういえば、NIPPON CHALLENGE も、カップ挑戦後はどうなったんだろう?
人間だって、現役を退くとだんたんと忘れられ、人知れずこの世から姿を消すことになる。ただ、少数の人にでも記憶に残るのだったら、輝いている時の姿を覚えていて欲しい。映画「浅田家」のように。