カテゴリー「ANAとエアライン」の記事

2023.11.01

21年ぶりのグアム島は天候にも恵まれリベンジ。一方で円と日本の物価安を痛感

2002年12月、家族で訪れたグアム島は巨大台風ポンソナの直撃を受け、壮絶な避難生活を余儀なくされた。そのときの様子は以前

風速50mを超えるグアム巨大台風体験記

に記したとおり。そのときに一緒に行っていた次男が、グアム島で結婚式を挙げることになり、21年ぶりに再び訪れることになった。PICに恩があるので宿泊はPICにしたかったが、式場との足回りを考えて断念。
日本を出発する前に調べた天気予報では滞在中は概ね雨模様。グアム島に到着したときには小雨が降り、猛烈に蒸し暑い。いやな予感。しかし、21年前の台風は別として、基本的には自他共に認める晴れ男。イベント事で雨に降られる事はほとんど無い。リモートになったおかげもあり、昨年は傘をさして出かけたのはほんの数回。今回も挙式当日は好天に恵まれるに違いないと確信してのグアム上陸。

20231027-18-01-59s ホテルにチェックインして暫くすると雨は上がり、プールサイドバーでひとごこち付いていると、夕日が水平線に沈み見事な夕焼け。 これなら明日の天気も問題ないだろう、と安心してワインのグラスが進んだ。

娘の挙式ではバージンロードを一緒に歩いたりと、いろいろなプレッシャーもあり落ち着かなかったが、今回は特に何も役割は無し。グアム島の滞在をただ楽しく過ごすだけで気が楽。
20231028-11-49-17s翌日は予想通りの好天に恵まれ、つつがなく式は終了。国内で普通に結婚式を挙げていたなら披露宴となるところだけれど、参加したのは両家の家族のみ。新郎新婦を入れても8人のこじんまりとした食事会。
20231028-19-43-28s 更にその夜はポリネシアンダンスを見ながらのバーベキュー。のりの良いパフォーマーが楽しませてくれた。しかし、昼の食事会からあまり時間が空いてなかったため、多くの食材を残してしまいもったいなかったな。

翌日はデデドの朝市に行ったもののあまり楽しめず、午後はトロリーでマイクロネシアモールへ。ここも思っていたほどでもなく、しかも妻がスマホが無いと青くなっている!トイレに忘れたのではと大騒ぎをしながら戻ったら、出口の通路でこれ?と女性がスマホを差し出した。全員でお礼を言い(現金でも渡した方が良いのかと考えたものの、失礼になるのかなとも思いやめた)悪い人に拾われなくて良かったねと全員でほっと胸をなで下ろした。
マイクロネシアモールで唯一良いのはフードコードか。20店舗ほどのファストフード店が集まっているので、手ごろな価格で食事ができる。

グアムの物価は日本の2.5~3倍

21年前と比べると、缶ビールやワインのABCマートでの価格は1.5倍くらいになっていたか。それに円安が加わって当時の実質2倍以上。トロリーの乗車運賃は1回5$(750円)!タクシーも歩いて15分ほどの距離で12ドル+チップで15ドル。レストランやカフェではチップが加わるので、日本で食事をする2~3倍くらいの感じ。島なので輸送コストもかかって、生鮮品の食品は総じて割高になってるのだろう。いちいち日本円に換算していると何も買えなくなってしまうから、ビール飲みながらプールサイドのパラソルの下でまったりが一番。
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※ビーチは日差しが強すぎて危険

最終日の夕食は日没を見ながら

滞在中は好天に恵まれ(朝起きると地面が濡れていたりと夜に雨は降っていた様子)、最終日はビーチサイドのレストラン、その名もTHE BEACHを予約。ネットで予約したので不安になり昼に現地を見に行くと人の気配が無い。大丈夫か?と思ってサイトを見ると、営業は夜のみとなっていた。
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予約の時間に店に行くと、既にテーブルはお客さんで埋まっていたが、ちゃんとビーチサイドのテーブルがリザーブしてあり一安心。山盛りのサラダにハンバーガーやオニオンリング、チキンフライといったアメリカンなジャンクフードを食べながら、ビールやワインを飲み、若い二人の門出を改めて祝った。
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ユナイテッドのラウンジが無い!?

帰国のために空港に向かい、スムーズに搭乗手続きと出国手続きを終え、出発までユナイテッドのラウンジでくつろごうと向かうも見つからない。歩いている空港の職員に尋ねると「その向こうだ」という。言われる方に歩いて行くが見当たらない。通路の先まで行っても何もないので再度近くの職員に聞くと「あっちだ」と今来た方を指す。仕方なく歩いて行くとあった!表示は壁に張り付いているので、壁を見ながら歩いていないとわからない。ガラスの扉も壁の色とあまり変わらないのでなんともわかりづらい。

ラウンジを探すのに無駄な時間を使ったので、30分ほどの滞在で搭乗口へ。
飛行機は定刻に離陸。離陸する途中の機窓からは眼下に米軍基地が見え、B52の姿も。日本に原爆を投下したB29もグアム島から飛来したというが、今のウクライナやガザの事を思いながら見ると複雑な気持ちならざるを得ない。

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しかし、暫く飛んで雲の上に出ると雲に光る飛行機の影!幸せを呼ぶというブロッケン現象だ。
家族みんなに幸せを、地球に平和を呼んで欲しいものだ!

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2023.09.14

ANA国際線使用機にラッキー!と思ったのもつかの間だった話

先週の話になるが、東京から福岡へのフライトが直前に機種変更となった。
福岡に向かう便では富士山を見ながら飛びたいので、できるだけ前方の左の窓側の席を取るようにしている。予約時点では前方の窓側を確保できていた。ところが機種変更となり、窓側ではあるものの席が翼の上になり富士山が見えない。プレミアムクラスの設定が多い機種に変更になっている。国際線仕様の787M。
プレミアムクラスの座席が多い機種なので、突然の機種変更で当然プレミアムクラスも空いている。ポイントでアップグレードすることにし、窓側の席を確保。

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6列目なのに、エンジンの横。さすが国際線仕様、ギャレーも広いし本来ならビジネスクラスの席なだけに、国内線のプレミアムクラスよりも座席の間隔が広いようだ。とは言っても欧米路線に飛ばしている長距離フライトのビジネスクラスのような半個室というわけではなく基本はプレミアムクラスの座席。本来は国際線で使用される機体なので機内オーディオも国際線仕様。映画も色々選べる。話題ではあったけど見ていなかったスーパーマリオブラザーズを見ながら離陸。

上昇しながら、機内Wifiが使用できない旨の機内アナウンス。あれ、機材の故障か?と試しに接続してみたらクレジット課金。そうか、国際線では機内Wifiは時間単位で購入しなければならないから、その仕様になっていて無料では使えないという訳か。
国際線だと3時間16.95ドル、約2500円。ここから福岡空港に着陸するまで1時間ちょっと。別に緊急性はないし、30分の7ドルだってもったいない。せっかくのプレミアムクラスだし、ワイン飲みながら映画を見て過ごすことにしよう。

さて、楽しみにしていた富士山は台風崩れの熱帯低気圧の厚い雲の下で、その姿を拝むことはできなかった。残念。

機内でWifiが繋がることが絶対という人はご注意を。

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2023.08.01

ゲリラ雷雨の雷雲は飛行機の運航にも大きな影響。空港閉鎖で往復とも足止めに

先週、東京へ移動するために福岡空港の搭乗口前で搭乗開始を待っていた。ところが空港上空に雷雲が発生したため、全ての地上業務を中止し、離発着もしばらく取りやめるとアナウンス。通り過ぎるのに30分ほどかかるという。ということで搭乗口に並んでいたのにラウンジに戻って雲が通り過ぎるのを待つことに。

Photo_20230806120401雨雲レーダーを見ていると、通り過ぎるどころかほとんど移動せずに雨雲が大きくなっていくばかり。30分と言っていたもののその後変更を繰り返し、結局そのまま2時間。飛行機が飛ばないのでラウンジは人で溢れてきた。ほぼ一番最初のタイミングでラウンジに戻っていたので、窓に面したカウンター席を確保して、外の様子を眺めながら空港の再開を待つ。
目の前に駐機している、これから乗るはずのB787は、荷物室の扉も開いたまま。ドーリーもコンテナ搭載車も乗り捨てられたように放置。地上には人の姿は一切見えない。
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飛行機が飛ばないので、着陸した飛行機はボーディングブリッジに着けられず、誘導路に溜まっていくばかり。知人が乗った飛行機は福岡空港に着陸できず、熊本にダイバートしたという。

空港再開後最初の離陸ではあったものの、結局2時間半遅れでの出発となった。

そして今週福岡に戻るために羽田空港に到着し、出発時刻までラウンジでPCに向かっているとアナウンス。「雷雲が近づいているため、離発着20230801-13-01-14sを一時取り止めています。次の再開見込み時刻のお知らせは15分後を予定しています」と。雨雲レーダを確認すると北の方から雨雲が近づいてきている。
窓の外を見ると、遠くに見える東京湾の対岸は晴れているのに、上空には真っ黒い雲。ハリウッドのデザスター映画のオープニングような景色だ。間もなく雨が降り出し、そして雷も。
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結局、今回も2時間の空港閉鎖の後、2時間半遅れで羽田空港を出発することに。やっと搭乗し滑走路に向かう機窓から空港ターミナルに目をやると、やはり誘導路にはボーディングブリッジの空き待ちの飛行機がいっぱい。
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行きも帰りも予定よりも随分おくれてしまったが、ま、海外ではこんな遅れは天候以外の理由でも日常茶飯事。昨年のフランクフルトでは、飛行機に乗ったまま3時間足止めを食らい、結局フライトがキャンセルになり、40時間空港で過ごすことになってしまった。それに比べれば2時間なんてなんてことない。

たくさん飛行機に乗っていればいろんな事に遭遇する。多少の遅れくらいなら、リモートでのビジネススタイルが普通になった今は影響も小さい。トラブルもまた旅の一部と後から笑って話せればいいんじゃない?

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2023.05.24

羽田空港ANAの出発ロビーが激変!崎陽軒のシウマイ弁当がここでも買えるように

茨城県の毛針釣禁止やら悪天候やらで、結局この週末は釣りに行けないままに福岡に戻ることになり羽田空港に。2階出発ロビーに上がり、いつものように出発便の確認をしようと電光掲示板に目をやると……
あるはずの出発案内板がない!
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(多分)先月まではそこに設置されていた、これから出発する便の状況を表示する大きな電光パネルが無くなっているではないですか!ある意味、空港のアイデンティティでありシンボルとも言える出発案内板。それがなくなる日が来るなんて!

グランドスタッフに出発案内板のことを尋ねると、スマホアプリで情報は確認できるので無くしましたと。うーーん、スマホを持っていても、空港に早く着いて早い便はどうなの?と思っても予約した便の前後の状況を知ることもできない。スマホを持っていない人はどうやって様々な情報を確認するのだろう。何よりも、空港のワクワク感が一気に無くなってしまったのは寂しすぎるぞ!

崎陽軒のシウマイ弁当が一押し商品⁉

手荷物検査場を抜け、63番搭乗口のすぐ横にある「COMEL」のワゴンに崎陽軒のシウマイ弁当が!
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ANAFESTAに加えてCOMELでも販売していることは以前確認していたけど、ここでの扱いはライスバーガー屋さんにも関わらず店頭でメインの扱い。シウマイ弁当は駅弁だけでなく空弁としても定番になりつつあるのか?

搭乗ゲートに進むと、GWも終わって子連れの乗客はほとんど居なくなりスーツ姿のビジネスマンばかり。マスクしてる人も少ない。機内ではほとんどの人はマスクを外している。

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隣にSTARWARSジェットを見ながら快晴の空に向けて出発。

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すっきりくっきりの富士山を見下ろしながら快適なフライト。

この週末こそは川へ行くぞ!

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2023.04.06

ANAのシステムトラブルは回避、目出鯛はゲットできたものの、玉島川では今シーズン2回目のボウズ

4月3日の月曜、ANAで再び大規模なシステムトラブルが発生し、各空港は人でごった返していた。随分前になるが、ANAのシステムトラブルには2年続けて遭遇している。ニュースの映像を見ると、昨年6月のフランクフルト空港でのフライトキャンセル時の混乱を思い出さずにはいられない。そんなニュースを朝から見て、オンラインの会議を済ませて流星号で七山へ。いえ、仕事です。
20230404-12-34-03s 20230404-12-45-24s 打ち合わせは、七山のバーベキューハウス SMOKY MOUNTAIN。テラスから見下ろすのは玉島川。
もちろん、このあとはロッドを持って川に入ったのですが……全く魚の気配無し。今シーズン2回目、解禁直後の古湯に続いてのボウズ。

まあ、入渓が午後3時と中途半端な時刻だったし、先行者の足跡も一杯あったし、仕方ないか。仕事がメインだったし、次回に期待しましょう。

20230406-13-54-34sそして、システムトラブルも解消した木曜日に東京へ。今度は本当に「当たり!」。トラブルではなく、縁起の良い便に当たった。宗像大社の天然若布献上出発式。天皇陛下へ献上する若布が同じ便で運ばれるようだ。そして、搭乗者に、「目出鯛」を配ってくれたのだ!福みくじでもらえる縁起物。

20230406-13-59-48s20230406-14-00-00s今週、ヤマメは釣れなかったけれど、目出鯛はゲットできたよ!

なんだか良いことがありそうだ。

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2023.01.25

PCをwindows11にしたから?ANAラウンジのWifiが繋がるようになった

ANAのラウンジでは、昨年までメインで使っていたsurface laptop2ではWifiが使えなかった。広告ブロックを入れたブラウザでは「インターネットを利用する」ボタンが表示されないのだ。
ところが、今年PCを新しくlaptop4に換えてANAラウンジでブラウザを開くと、なんということでしょう。「インターネットを利用する」ボタンが表示されるではありませんか。

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前回の

PCを新しくしたら、うっかり広告をクリックして詐欺サイトに誘導された

でも書いたけれど、この後広告ブロックは正しく機能している。laptop2の時と何が違うかといえば、OSがwindows10から11に変わったことと、AdBlockのverが上がったこと。CPUの性能が影響するとは考えづらい。

いずれにしても、ANAのラウンジでWifiが使えるようになったというご報告でした。仕事で使うかどうかは自己判断で。

それにしても寒い!

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2023.01.03

毎年楽しみにしていたANAプレミアムクラスのお節が(T^T) そしてとうとうワインがペットボトルに

ここ10年以上、クリスマスは福岡で過ごし、正月は東京で迎える生活が続いている。そして、1月3日に福岡へ飛ぶ。
この移動が毎年最初のフライトとなるので、プレミアムクラスにアップグレードをして機内でお節をつまみながら富士山を眺めるのが楽しみ。
もちろん、アップグレードできるとは限らないし、富士山が見える窓側A席が確保できるとは限らない。しかし、Uターンの逆方向なので、これまでもだいたいアップグレードできた。

今年もA席は確保できなかったが、無事アップグレードでき羽田空港へと向かった。
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羽田空港は思いのほか多くの人で溢れていた。そして定刻より少し遅れて始まった搭乗では、機体の搭乗口の横に何やらサインがあることに気付いた。席に着くと、隣の席の男性がCAさんに「これ、鬼滅の刃3号機ですよね?子ども達に搭乗証明書貰えますか?」とお願いしている。
そういえば、ずいぶん前にピカチュージェットに家族で乗ったときにも、金ぴかの搭乗証明書貰ったことがあった。うちの子達はみな成人して出ていったので、わざわざ貰うこともないか。と考えていると、炭治郎と煉獄さん?の声で機内アナウンスが始まった。

離陸し、外を眺めると雲も無く、富士山が下にあれば機窓から見えるはず。しかし残念ながら窓際の席ではないので見ることができない。プレミアムクラスのシートは半分ほどが空席。幸いなことに富士山にさしかかる直前にシートベルトサインが消え席を立てる状況になったので、搭乗扉の窓から富士山を撮影することができた。

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再び席に戻り、お節を待つ。

しかし、運ばれてきたのはお節ではなく通常の機内食だった(T^T)
ANAのサイトには1月1日~3日まではおせちのメニューが掲載されているのに。「メニューは都合により変更する場合がございます」とはあるけれど… 予定よりも早く、用意していたおせちが無くなってしまったのか?
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更に驚きは、スパークリングワインの銘柄はこれまでと変わらないが、ボトルがペットボトルに!
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輸入元が全日空商事なので、重さを抑えるために搭載専用でペットボトル仕様を特注したのだろうか。
思えば、かつてはシャンパーニュ、ニコラ・フィアットのミニボトルだった時期もあるのに、それがいつのまにかスパークリングワインに変わった。CAVAのCODORNIUの時もあったし、今はヴァン・ムスーのVeuve Olivierに。そしてとうとうペットボトルだ。ガラスのグラスもそのうちにプラスチックに変わるのだろうか。

悔しいので2022,2021年のお節の写真を貼っておきます。
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今年の3が日はあまり良いスタートではないな。昨年も大変な一年だったし、更に注意して一年を過ごすことにしよう。

 

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2022.07.01

欧州への渡航は当分控えるが吉。日本だけが鎖国政策を続けているおかげで大変な目に遭ったーその4 PCR検査と帰国編

ほぼ3日を要してやっとの思いでナポリにたどり着いたと思ったら、今度は帰国のハードルが高い。

PCR検査を受けられるクリニックは?

イタリアもドイツもパスポートがあれば入国できるのに、日本だけはワクチン接種証明にPCR検査の陰性証明書(しかも日本指定書式)、さらには誓約書と入国後の滞在場所の提出まで求められる。30日(木)の早朝に出発しなければならないので、28日にPCR検査を受け29日に証明書を受け取らなければならない。そもそも、PCR検査は何処で受ければ良いのだ?出国前に色々調べて現地で探すのは難しそうだったので、日本の代理店を通じてナポリのクリニックに予約を入れておいた。ナポリについていろいろと話を聞いてみると、ECの主要国ではPCR検査の陰性証明を求める国はほぼなくなり、PCR検査を受け付けるクリニックもどんどん減っていったという。しかも6月のバケーションシーズンに入ったこともあり、クリニックは軒並み休みに入っている。見つかっても、希望する日時に検査が受けられるかもわからない。日本で手配してきて正解だったと言われた。

クリニックに出かけるも話が伝わらない!

予約を入れたクリニックでは、LINE通話で日本語のサポートが受けられる事になっていたのだが、なんと出かける直前にLINEのアップデート。何故だかダウンロードが始まらない。ダウンロードが終わらないとLINEも開けない。クリニックに着くまでにはダウンロードも終わるだろうと、まずは予約時刻に間に合うように出発。クリニックに時間通りに到着するもLINEは固まったまま。受付の女性に英語で予約があると言ってパスポートを渡すもイタリア語でまくし立てるばかり。なんとこのクリニック、携帯の電波も繋がらないので、ポケトークも使えない。LINEどころか、万一の時にはという電話番号へもかけることができない。

そこへ奥から姿を現した白衣の医師らしき男性が、ローマ字で僕の名前がプリントされたシールを持ってきた。これか?というゼスチャー。
It's me.It's my name!

これでなんとか検査が受けられることになった。

喉の奥と鼻の奥を長い綿棒のような物でグリグリ、ほんの数分どころか1分ほどで検査は終了。パスポートを返されて、帰って良いと。結果は代理店から送られることになっている。宿に戻り代理店にメールで問い合わせると、クリニックから検査は無事に終了した旨の連絡があったという。検査結果が届き次第証明書はメールで送り、LINEでも知らせると。

PCR検査がもしも陽性だったら?

検査は終わったが、結果が気になって仕方がない。妻は検査の前日夜からPCR検査のことが気がかりで食事も喉を通らない様子。帰国した翌日には対面でどうしても外せない約束があるという。その様子を見ているとこちらも気分が沈んでしまう。気晴らしにとケーブルカーに乗って高台のSt.エルモ城に登り、ナポリの街や港を見下ろしても気分は晴れない。見下ろす景色も、湾の向こうに見えるベスビオ山も、地中海さえもどんよりと霞んで見えてしまう。これは気分のせいじゃないか?

20220628-13-37-58s20220628-13-52-08sしかし、PCR検査がもしも陽性だったら、とそればかりが頭の中を巡っている。このストレスで軽い吐きけさえもよおすほどだ。

僕一人なら、陽性になってナポリに残っても、仕事はオンラインとメールでもなんとかなるだろう。が、その時に妻は一人で帰国できるのか?逆に妻だけが陽性だった場合は一緒に残れば良いが、いずれかが陽性になれば宿の手配や再度のPCR検査、帰りの飛行機の手配など全く目処が立たない。受験やビジネス上のプレッシャーやストレスは、2次志望や次善の策を用意してもしものリスクに備えられるが、PCR検査結果に関しては陽性になったら次善の策を準備することができない(そりゃあ、港に大型クルーザーを停泊させているような大金持ちならなんとでもなるだろうが、こちとらごく普通の一般庶民)。気にはなっても何も打つ手はなく、とにかく陰性を祈るしかない。

近くのスーパーでワインと軽いつまみを買って帰り、夕食はそれで済ませることに。ワインを飲んでいても、とにかく検査結果が気になる妻はメールのチェックを急かすが、イタリア人が18時を過ぎて仕事をしているとは思えない。結局この日メールは届かず。

めでたく陰性のメールが届く

朝起きても、メールのチェックをと急かされるが、9時前に届くことは無いだろう。朝食から戻り、9時を過ぎるとLINEにメッセージが。めでたく結果は陰性で、証明書をメールで送ったとのこと。この一報に、やっと妻の表情が明るくなった。宿でプリントアウトをしてもらい、一件落着。これで無事予定通りに日本に帰れる。やっと安心して食事ができる。ナポリの景色も急に明るく鮮やかに見えてきた。しかし、ナポリで過ごせる時間は1日も無い。夜には帰り支度の荷物もまとめなければならない。PCR検査のために、ほぼ2日を無駄にした感じだ。

スマホが無ければ飛行機にも乗れないのか?

いよいよ帰国。朝7時にナポリの空港に到着すると、近代的なガラス張りの建物に驚いた。到着した時は深夜で薄暗く、建物の外観など何も見る余裕が無かった。チェックインは航空会社毎のカウンターではなく、出発便毎にカウンターが割り当てられ、時間になると航空会社の人が来てチェックインが始まる流れのようだ。9:20出発の便なのに、搭乗手続きが始まったのは8時。カウンターは2つだけ。一人一人にずいぶん時間が掛かる。やっと順番が来て書類も揃っているからスムーズにチェックインできるかと思ったら、「QRコードを見せろ」という。e-チケットのQRコードだと思ってプリントアウトしたe-チケットを見せてもこれではないという。ポケトーク越しにやりとりを続けても、どうもかみ合わない。すると、片言の日本語を話す女性がやってきて「マイSOS、マイSOS」と連呼する。スマホにダウンロードしておいたこれのこと?と見せるとそれだと。

20220712-16-18-32なんと、My SOS に登録完了してないとだめだという。え?じゃあスマホ持ってない人はそもそもMy SOSも使えないから乗れないの?とにかく、書類は揃っていても、My SOSでないとダメの一点張りで有無を言わせない。ここのカウンターにいる(スイスエアの)スタッフは、日本に行く飛行機に乗る乗客にはMySOSの登録していないと搭乗許可を出してはいけないと指示されているようだ。

仕方なく、列の横にずれて、二人してその場で登録をすることになった。予め出国前に個人情報は登録していたので、それ以外の必要情報を登録していく。ワクチン接種証明もPCR検査陰性証明も、写真で登録する。ワクチン接種証明は写真に撮ってiPhoneに保存していたので良かった。PCR検査陰性証明書はその場で広げて撮影。

ひととおり登録を終えると、画面が審査中になり、画面に大きなQRコードが表示された。これを見せるとOKだと搭乗券を手渡してくれた。

20220630-8-55-03-2 手荷物検査を終え、通関して搭乗口にたどり着いたときには、ちょうど搭乗案内が始まるところだった。My SOSの登録でどのくらいの時間を費やしていたのだろう?下手をしたら、このために飛行機に乗り遅れるところだったかもしれない。
My SOSの画面を見ると、ステータスが審査完了となり、赤いバーが青くなっていた。

MySOS・コロナ規制のチェックで出発が1時間遅れ

20220630-11-23-55s ナポリを無事に出発し、チューリッヒにほぼ定刻に到着。乗り換えの日本行きの便の出発時刻まで2時間弱。再び手荷物検査と通関手続きで並び、出発するゲートがあるEターミナルへはスカイメトロで移動。ここまでで結構な時間を要して、搭乗口には出発30分前に到着。しかし、ここでまたパスポートコントロールの不思議な列ができていた。聞くと、日本行きの便なので、日本が求める書類や証明のチェック。もちろん、ここでは紙の証明書でも受け付けている様子だったが、MySOSが青であればOK。ナポリで苦労して登録を終えていた甲斐があった。

20220630-12-28-30s
MySOSの青い画面をチェックすると、ボーディングパスに青いスタンプが押され、これで初めて搭乗が可能になる。
このスタンプが無いまま搭乗口に進むと、そこからまたパスポートコントロールの列に並んでスタンプをもらうように戻され、飛行機に乗ることはできない。このチェックを搭乗者全員受けなければならず、出発30分前を目安に搭乗ゲートに集まってきた人はそこからまた並んでチェック。当然時間が掛かり、出発は定刻から1時間遅れとなった。

成田に着いてからもグルグルぐるぐる

20220630-8-54-42 チューリッヒを1時間遅れで出発し、今度は南回りで日本へ。帰りも結局15時間かかって到着は午前10時過ぎ。すっかり青く変わったMySOSの画面を表示させ、飛行機を降りる支度をする。

20220701-10-24-50s 20220701-10-32-01s 飛行機を降りるとすぐに係員が立っていて、My SOSの画面を開いて進むように促される。少し進むとMySOSを確認して、青は右のレーン、赤またはMySOSが無い人は左のレーンへと分けられる。左に進んだ人はPCR?抗原検査?の順番待ちの椅子に案内される(通り過ぎた後に振り返りながら撮ったブレブレの写真)。
右のレーンに進む人には、その後2カ所ほどのチェックポイントでMySOSや体温などをチェックされ、その都度いろんな紙を渡される。そしてコロナに関するひととおりの手続きが終わると今度は今来た道を逆方向に進み、再び降りたばかりの飛行機の前を通り過ぎてBaggage Claimのフロアへと進むことができた。入国審査に進むまでに、機内で渡された誓約書と携行品の申告書に加え、検疫済の青い紙と健康カードと計4枚の紙とパスポートを手に握りしめ、かなりの距離を歩かされた。しかし、無駄の無い導線とスムーズな誘導は流石日本!ほとんどストレスはなかった。

預けた手荷物を受け取り、グローバルWifiを返却ボックスに入れて短くも長いナポリへの旅は完結となった。
7泊8日の全旅程のうち、行きに足かけ3日、帰りもPCR検査で縛られた2日を加えると3日かけたようなもの。実質現地で自由に動けたのは1日だけというとんでもなくコストパフォーマンス・タイムパフォーマンスが悪い旅。しかし、これも時間が経てば思い出になるんだろう。

いずれにしても、日本の鎖国政策が解けるまでは海外へ出ることはオススメしない。PCR検査は絶対陰性ということはないのだから、リスクが大きすぎます。

いやー、疲れた。

 

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2022.06.26

欧州への渡航は当分控えるが吉ーその3 フランクフルト空港に40時間、日本を出発して62時間、ほぼ3日がかりでやっと到着

ナポリ行きのチケットをゲット!

20220709-22-48-45s なんとかナポリへのチケットは予約できた。電話を切ってしばらくすると、ANAからe-チケットが発行されメールで届いた。グローバルWifiのトランジットオプションを付けておいて良かった!しかし、受け取ったのはあくまでもメール添付のPDFで現物のチケットではない。この状況ではプリントアウトもできない。とにかく現物のチケットを手にするまでは安心できない。
朝の4時にカウンターが開くと言うことだったので、3時半くらいに様子を見に行ってみるとすでに多くの人が並んでいた。しかし、それは手荷物預かりカウンターの列。チケットカウンターやチェックインカウンターには人はいない。どこでチケットを発行して貰えるのだろう?ターミナルを歩き回りそれらしい場所が見つけられず元の場所に戻ると、チェックインカウンターが開いていた。ダメもとでそこに並び、メールで届いたe-チケットをPCで開いて画面で見せると、パスポートの提示を求められ、すんなりチケットを手にすることができた。羽田で預けたままの手荷物についても尋ねてみたら、引換証を見せろと。タグをスキャンして画面上でなにやら上書きしたようで、これでナポリで受け取れるという。不安は残ったがこの時点では信じるしかない。

再度の手荷物検査と通関

新しいチケットを手にしたのは良いが、時刻はまだ午前4時過ぎ。チケットを確保できたことで安心したら、昨日からまともに食事をしていないことを思い出した。朝ご飯を食べたいと思っても空港内の店舗はまだ開いていない。ナポリ行きの飛行機は夜の9時発。まだ16時間もある。しかし、空港の周りには何も無いしここで空港を出てフランクフルトの街へ出たとしても何か悪いことしか起こる気がしない。そもそもトランジットのチケットが結果的にストップオーバーになったので、出国時の通関でドイツのコロナ入国規制がどのように適応されるのかもわからない。ここはまず改めて通関手続きを済ませて搭乗ゲートを確認し、安心したい。

20220625-5-10-39s 20220625-5-07-59s_20220711214901 再び搭乗口があるAターミナルに向けて、ほぼ22時間前に通過した手荷物検査とパスポートコントロールへ。昨日は長いこと並ばされたが、まだ到着便が着く前の早朝(昨日と1時間しか変わらないが)なので並ぶことなくスムーズに通過。搭乗口へ向かう途中にある、昨夜長い時間並んだサービスカウンター前には、昨夜からそのまま待ち続けているのか、それとも単にベンチに腰をかけているだけなのか、10人ほどの人がいた。
A23搭乗口に向かう途中に、もうパン屋さんがオープンしていて10人ほどの列ができていた。そういえば昨日の昼からほとんど食べていない。遅延のお詫びにとメールで届いていた、ターミナル内の飲食店で使える一人4ユーロ分のクーポンが使える。とはいえそれほどお腹が減っているわけでもないので、二人でサンドイッチを一つと怪しい顔つきのクッキー、カプチーノを手にし、白み始めた滑走路が眺められるテーブルで椅子に座り、ほっとひとごこちついた。

オープンと同時にラウンジへ

6時のオープンと同時にルフトハンザ航空のラウンジに入ると、ソファが設置してある奥の部屋に直行し、妻は長ソファでそのまま寝てしまった。フランクフルトに到着してからほとんど寝ず、キャンセルになった飛行機から降ろされてからは3時間ほどロビーのベンチに座っていた以外はほぼずっと立ちっぱなしだったから無理も無い。

荷物が心配なので僕まで眠るわけにはいかない。時差ぼけのせいか、珍しく機内で睡眠を取ったためか、幸いなことに眠くない。昨夜チェックインするはずだった宿や、本当ならこの日インタビューする予定だった取材先への連絡など、様々なところに連絡をして調整が必要だ。時間はたっぷりあるが、調整は午前中に完了してナポリでの予定をクリアにしておきたい。

ナポリ行きの搭乗手続きが始まる20時半まで14時間以上、このラウンジで再び長い時間を過ごした。

1時間遅れでナポリへ出発

搭乗時刻が近づきA23ゲートに行くと、ちょうど飛行機が到着してゲートに着くところ。しかし、これから乗客を降ろして出発準備だと21時の出発は無理では?乗客が全て降りるのを確認すると、いきなりナポリ行きの便の搭乗が始まった。といっても今着いた飛行機ではなく、ボーディングブリッジの横の階段を降りてバス乗り場へ。意表を突かれたが、同時に安堵も。
20220625-21-22-45s 20220625-21-22-23sバスに乗り飛行機へ向かうと、ちょうど太陽が地平線の向こうに沈み、上空には幾筋もの飛行機雲が交差していた。僕たちがこれから乗り込む飛行機も無事に飛び立ち、白いラインを描くことができるように、と祈るような気持ちでタラップを登った。

搭乗してからもなかなか扉が閉まらない。結局、定刻を1時間遅れで出発し、すっかり暗くなったドイツ~イタリアの夜景を機窓から見下ろしながらナポリに着いたのは午前0時。

預けたトランクは果たして!?

着いてすぐに宿へ連絡し、ピックアップの車の予定変更依頼の連絡を入れる。しかしこんな時間にメールを読んでくれるかだろう? Baggage Claimでトランクが出てくるのを祈るような気持ちで待つ。

ロストバゲージ対応カウンターを既に多くの人が取り囲んでいる。前に到着した便に乗っていた人たちだろう。僕たちもまた、ここでも並ぶことになるのだろうか?そんな不安がよぎる。レーンの前で待ったのは15分?それとも30分?ずいぶん長い時間に感じたが、見覚えのあるトランクが流れてきた!

無事に荷物を受け取り通関すると、出口で僕の名前を探す。1時間も遅れたのでキャンセルになってはいないか?ドライバーは帰ってしまったんではないか?再び新たな不安が湧いてくるが、名前を見つけることができた。しかし、何か様子が変だ。ポケトークを介してなんとかコミュニケーションを取ると、「ドライバーは50分待ったけど帰ってしまった。新しいドライバーがもうすぐ来るので、それまでベンチに座って待っていて欲しい」という。やがて新しいドライバーがやってきて、午前1時、ようやく宿に到着。

自宅を出発して実に62時間半。ほぼ3日がかりの長旅であった。あ~疲れた。

欧州への渡航は当分控えるが吉。日本だけが鎖国政策を続けているおかげで大変な目に遭ったーその4 帰国編に続く

 

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2022.06.24

欧州への渡航は当分控えるが吉ーその2 まさかのフライトキャンセル!トランジット大混乱編-初日

羽田を定刻に出発し、長い空の旅がスタートした。
ロシアのウクライナ侵攻開始後、日本と欧州を結ぶ航空機はロシア上空を飛べなくなったので大回りをすることになった。ロシアを避ける北回り、あるいは南回りの航路は、どちらになるかは直前までわからないらしい。航路が変更になる度に到着時刻や出発時刻の変更がメールで届いていたのだ。最終的には北回りで、通常よりも約3時間長い15時間半のフライトでフランクフルトへ向かうこととなった。

夏至を過ぎたばかりの北極圏に入ってからは、窓から左後方にずっと朝日が見えている。一方で、右の雲の上には三日月も輝いている。
20220624-10-46-17s

生まれて初めて見る氷河は、特別な景色

グリーンランド上空にさしかかると、眼下には氷の大地。島と言うには巨大すぎる一面に広がる白い風景。生まれて初めて目にする氷河と、それが作り出した景色。
20220624-8-21-44s海岸線には流氷と言うには大きすぎる氷の塊がたくさん浮いている。

窓からずっと景色を眺めていると、「私たちも普段見ることが無い景色なので、窓の外をつい見ちゃうんですよ」とCAさん。そりゃそうだろう。航空会社からしてみれば、片道3時間も余計に飛ばせばそれだけ燃料も余分に使うわけだから、コスト増は半端じゃない。12時間が15時間になったということは、単純に25%増。そんなコストが掛かる遠回りな航路を飛ばすことはない。それだけ特別なことなのだ。

さすがに15時間半はワインを飲み続けるのにも、映画を見続けるのにも長すぎる。珍しく途中睡眠を取りながらのフライト。そして、食事もとても中途半端。離陸直後に夕食は普通なのだが、到着は現地時間の早朝5時すぎ。到着前の食事は朝食という案内ではなく軽い食事。朝食にしては重いし、朝から食べるようなメニューでもない半端なものだった。提供する時刻が3時とか4時で早朝とはいえ、窓の外はずっと明るいんだから、個人的には気分を切り替えるべく朝食を提供して欲しかった。

フランクフルト国際空港は多くの人でごった返していた

早朝の5時過ぎにほぼ定刻通りにフランクフルトに到着。フランクフルト国際空港も欧州の巨大ハブ空港の一つ。乗り換えのためにパスポートコントロールを経て次のAターミナルを目指す。羽田空港とは打って変わって人でごった返す空港。Aターミナルでも再び長蛇の列に並んで手荷物検査を終え、搭乗口近くのラウンジへ。ナポリ行きの便は16時発。早い便が満席でこれしか取れず、8時間ほどこのラウンジで過ごすことになる。目の前は誘導路で、滑走路とターミナルを行き交う多くの飛行機が通り過ぎていく。日本では見ることが無くなったB747もルフトハンザでは現役でたくさん運用されているのに驚いた。

ガラケーが使えない!

20220624-9-07-06sトランジットの空港で過ごす時間が長いことが予めわかっていたので、グローバルWifiもトランジットオプションを付けていた。ラウンジに入った時刻は午前7時前、日本時間では金曜日の午後2時前。たくさん溜まっているメールのチェックや返信をしながら気になる事があり、電話をしようと携帯を取り出すと圏外!
iPhoneは繋がって既に現地時刻が表示されているけれど、通話用にメインで使っているガラケーは繋がっていない。ドイツは3Gサービスを終了しているのか!日本でももうすぐ終了するから、通話専用に待ち受け時間が長いスマホを探して機種変更しなければならないな。
まあ、スタッフが対応してくれているので、急いで電話するほどでもない。メールで確認・指示をして一件落着。日本出発前に予約を入れていたPCR検査も、予約確定のメールが届いていた。これで帰国前のPCR検査所を探す手間からは解放された。
搭乗開始までそのままラウンジで過ごした。

搭乗して3時間後になんと!

20220624-16-08-17s 搭乗時刻が近づきラウンジを出、搭乗口へ。あとはナポリへ向けて飛び立つだけ。搭乗し座席に着いてしばらくすると機内アナウンス。航路途中の天候が悪く、20分ほど離陸を遅らせてこのまま待機するという。見る限り、空港上空はそんな風には見えない。しかし、iPhoneの The Wether Channnel で雨雲レーダーを見ると、確かに南に発達した雨雲が見える。

20220624-18-36-17sそれから何度も出発を遅らせるアナウンスが続き、雨も降り出した。チョコレートが配られるなどしている間に既に3時間。そしてついにフライトキャンセルのアナウンスが!その後のことは地上係員が対応すると言われて飛行機を降りるとそんな係員の姿はなく、搭乗口のスタッフに尋ねると前の人についていけとだけ。

2時間半並んだ末に放り出される

延々と歩いて着いていくと、たどり着いたのはルフトハンザのサービスセンターのカウンター。20220624-21-34-07s 対応する窓口は3つだけなのに数百人の長蛇の列。キャンセルになったのは僕たちの便だけでなく他にも複数になった様子。急いでその列をたどって最後に付く。その後も列は伸び続けるばかり。空港スタッフから配られる水やオレンジジュースを受け取り並ぶこと2時間あまり。ようやくサービスカウンターが見える位置まで進んだ。

ところが、突然カウンターのロールスクリーンが降ろされた!22時で業務終了と言うことらしい。並んでいた客から怒号が起きるがそんなのお構いなし。なんの説明も無い。カウンター前に立っていたスーツ姿のスタッフを取り囲んで詰め寄るが、彼らはセキュリティスタッフなので何もできないし応えられないというばかり。そこに並んでいた数百人の乗客は、文字通り放置状態に。

ホテル手配のカウンターにも長蛇の列

スーツのセキュリティスタッフは取り付く島も無かったが、一人黄色い保安ベストを着た短髪のオジさんが一生懸命に応えようとしていた。自分には何もできないが、航空会社がホテルを手配してくれるはずなのでそこへ案内すると言う。10人ほどが彼に付いてターミナルを出、搭乗手続きカウンターを急遽ホテル手配専用カウンターにした所に案内された。ここにも長蛇の列。

しかし、ここでホテルを手配してもらったところで振り替えの便が手配できるわけではない。案内してくれたオジさんにポケトークを使って質問を繰り返す。

「チケットカウンターが開くのは何時ですか?」
「午前4時過ぎには開くはずです」
「空港ラウンジには入れますか?」
「ラウンジも閉まっているので入れません」

こうなると、このまま空港に留まりチケットカウンターが開く4時にカウンターに並ぶしかないか。

国際電話で日本のANAデスクに

妻と二人、空港のベンチに座り朝を待つ。しかし、そもそもマイレージで手配したチケットだしドイツ語(あるいは英語)で交渉するのでスムーズに進むとは思えない。それよりも、ANAで手配し直してもらう方がきっと確実だ。ネットでドイツの窓口を検索するが見つからない。有っても9時過ぎなければ繋がらないだろう。それなら、国際電話で日本にかけた方が早く解決できる。ANAのデスクは午前8時から電話を受け付ける。ドイツ時間では午前1時。
1時になるや、国際電話で日本のプラチナデスクへ電話をかける。相変わらずなかなか繋がらず3分ほど待ってやっと繋がった。電話口の先のオペレーターに状況を伝え、できるだけ早い便で座席を確保して欲しいと依頼。そのまま待つこと数分で、なんとか最終便が確保できた。
20220625-1-14-46s本当ならもっと早い便が望ましいが、それ以前の便は既に満席。チケットカウンターが開くまで待っていれば、下手をすれば翌日の便さえも取れなかったかもしれない。流石は日本の航空会社!顧客ファーストのこの安心感!
加えて、あの空港スタッフのオジさん(恵愛の意を込めて)のおかげで、自分たちが今置かれている状況が冷静に分析できて次の対応策も考えられた。ルフトハンザの冷たく無責任なスタッフだけだったら、この難局は乗り越えられなかったかもしれない。オジさん、有り難う!

そのまま、チケットカウンター・チェックインカウンターが開くのを近くのベンチで待つことにし、朝が来るのを待った。

トランジット大混乱編-2日目 につづく

 

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