お盆前の釣行は、先行者と突然の雷雨に打ちのめされる
お盆の13日~15日は地獄の竈の蓋が開いているから、殺生をしてはいけないと爺様からずっと言われ続けていた。
flyfishingのC&Rなら殺生はないから良いんじゃない?と言いたいところだが、今年に限って言えば何が起きるかわからない。避けられる不安要素は取り除くべきだ。と言うわけで、お盆の前日に出かけた。
12日はお休みでない会社も多いので、半分平日みたいな感覚で川に釣り人は少ないだろうと高をくくっていた。川に向かっていく川沿いでも釣り人の車らしい物は見当たらず、流星号から見下ろす限りでは川に釣り人の姿は確認できない。今日はゆっくり釣り上がれるか?と一安心。
いつもの所に流星号を駐め、ゆっくりめに準備。その時点で釣り人の姿は見当たらなくても、後から入渓する釣り人はいるので、先ずは一番釣り上がりたい区間をと川に降りた。リーダーシステムを張り替え、フライを選び、結んでいるところに下流からいきなりフライマンが現れた。この区間に釣り人はいないと思っていたので、ビックリ。結果的に僕が割り込んだ形になってしまった。
話を聞くと、既に上流部をひととおり釣り上がって23cmをかけ、いったん下って下から釣り上がってきたという。といことは、ほぼ上から下まで既に竿を出した後ということになる。残されたのはまさに僕が入渓したこの場所から彼が上流部で釣り始めた間の区間だけ。
途中から割り込んでしまったので、彼に先行してもらうことにしたが、釣れるはずもなく。
いつも良い型が顔を出すポイントでは7寸ほどのヤマメがフライを追って浮いてきた。フライを替え、流し方を変え、その後2度ほどフライを追って出てきたが、結局はフライをくわえることはなかった。
フライに出るのは、10cmほどのチビヤマメばかり。最後の1尾は5寸ほどだったが、写真を撮ろうとし準備している所で川に戻ってしまった。こんな黄色く色付いた葉が流れるようになると、秋も近づいてきているんだなあ、とシーズンも終盤に近づいていることを意識せずにはいられない。
昼食をとり、下流部を釣り上がり始めると、空が突然黒い雲で覆われ、雨が降り出した。最初はポツポツだった雨はすぐに大粒になり雷も。まさにゲリラ雷雨の様相。これは釣りをしている場合ではない。慌ててレインジャケットを着て退渓し、流星号へと戻りタックルを解いて帰り支度。徐々に雨脚も弱まってきた。少し雨宿りしていればもう少し釣りができたか。雨で活性が上がっていたかもしれない。しかし、雷が鳴った時点であの雨だったら避難が正解だったと自分に言い聞かせて流星号のドアを閉めた。
流星号に乗り、山を下り始めると途中から道路は乾いて雨が降った形跡がない。あれだけの豪雨も、ごく狭い範囲だけだったのか。本当に今年の雨は難しい。