スーパーボランティア尾畠さんと、刑事7人第6話で考える国民年金の重み
平成最後の終戦記念日の8月15日は、12日から行方不明になっていた2歳の男の子が無事に発見され、朝から明るいニュースで沸き立った。
正直なところ僕自身、2歳児が3日も見つからない状況では、最悪の事を考えていた。それが無事に保護されただけでなく、発見したのが大分から捜索に参加していた尾畠春夫さんという78歳のスーパーボランティアだったことで、この嬉しいニュースは更に注目を浴びることになった。
この後ニュースやワイドショーでは、スーパーボランティア尾畠さんを追い、取り上げる番組が相次いだ。
例えばこのフジテレビ「めざましテレビ」 玄関前に「山口に行ってきます」と書き置き…2歳児発見“スーパーボランティア”の素顔 (上の写真はここからお借りしました)など。
生きていくための年金
男の子が無事に保護された同じ日の夜、刑事7人の第6話が放映された。
物語は出版社の社会部記者が路上で腹部を刺される殺人事件から始まる。捜査が進み明らかになった殺人犯はなんとシングルマザー。殺人の動機は、父親の月5万5千円の年金を守るため。亡くなった父親を生きていると偽って年金を受け取り続けていた娘が、父の死を隠すためにそれを知った記者を殺したのだ。犯人のシングルマザーは言う。
「世の中には何億円も海外に隠して捕まらない人がいる。月にたった5万5千円です。でも私たちにとっては、その5万5千円が全てなんです。
なのになんで、なんで私だけが責められなくちゃならないんですか。ただ生きてくためです。私たちにも生きる権利はあるでしょ?5万5千円くらい貰い続けたっていいじゃないですか?」
と泣き崩れて終わる。
この5万5千円の年金額は、これから数年後には年金生活者になる自分にも大きなインパクトとなり、妙に頭に残っていた。驚いたことにこの直後、尾畠さんの口から同じ5万5千円という金額が飛び出した。テレビ番組のインタビューの中で。
収入は5万5千円の年金だけ
尾畠さんは、「貯金無し、収入は5万5千円の年金だけ」だと語っていた。衣類の洗濯は洗剤を使わず水で洗うだけだと笑っている。5万5千円の全てをボランティアの活動費に充てていることが伺えた。
刑事7人のシングルマザーは、「その5万5千円が全てなんです」と言った。
尾畠さんにとっても、活動の原資は5万5千円が全て。
片や生きるための、片や人を助けるための5万5千円。
果たして僕はこの金額で老後暮らせるだろうか?どれだけ人の役に立つことに使えるだろうか?5万5千円という金額が、急に重たく意味のある金額に思えてきた。
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