釣行2日目は、むすびで始まりトリで終わる
歯を磨いていると、目の前を綺麗な朝日が昇り始め、釣行2日目の朝が明けた。
「愛子ちゃんち」を出発しようとしたところに、宿の愛子ちゃんが顔を出して、
「これもってけ。それから、これはお母さんに」
と、塩昆布が入った暖かいおむすびと、袋いっぱいの「どんこ」を差し出す。
出発しようと流星号を見ると、ボンネットに鳥の糞。
?
見上げると、真上にツバメの巣が2つ。これは失礼、知らないこととは言え、昨夜はお騒がせしましました。
「頑張って釣っといでね」と愛子ちゃんの笑顔で送り出された。
激戦区の梅野川。こんなに早く出ても、上には上がいるもの。それは昨年思い知らされたから、どうせ先に誰かが入渓しているだろうと思いながら山を下り始めた。10分ほどで到着すると、案の定、既に釣り人のクルマが止まっている。どうせ水温は低く、まだヤマメの活性は低いだろうから慌てることは無い。先行者との距離を空けるためにもゆっくりと支度し、愛子ちゃんに握ってもらったおむすびでまずは腹ごしらえ。
まだごはんは暖かく、冷たい空気の中で、ほっこりと暖まってゆっくりと川へ向かう。
橋の上から川を見下ろすと、さっきのクルマの主らしきflyfisherの姿が見える。これなら、下の入渓ポイントからなら、1時間ほどの間を取って釣り上がれる。初日にたくさん釣ってるから気持ちにも余裕がある。
2日目はできればドライフライで大物を釣りたいところ。とは言っても、早朝の虫のハッチも無い時間帯はやはり沈めて狙わざるをえない。深場の奥から引きずり出すような釣りで、まずは32cm。今日も幸先良い。
同様に数匹良型を釣り上げたところで、日も高くなりドライフライに変更。しかし、さすがにGWの中日、釣り人が多いこともありヤマメの反応は鈍い。ドライに出るのはチビばかり。
結局、流れの中から良型は現れず、先行者を避けながらの釣り上がりでは流れの半分も入渓できないまま最上流までたどり着いてしまった。
昼食休憩をとり、さてどうするか。
鯛生川もあまり良さそうではないし、唯一ライズが見込める中間育成場前のプールでドライで締めくくるか。
直前に入渓した先行者の姿が見えなくなるのを待って、プールに陣取った。
散発ではあるがライズがある。今まで先行者がここに居たので、当然魚は警戒しながらのライズ。このポイントは四六時中誰かが竿を出しているので、一筋縄ではいかないシビアなポイント。だからこそドライで何とか1匹釣って締めくくりたい。
フライをとっかえひっかえ、ユスリカアダルトからフローティングピューパ、#24からついには#28、ティペットも9xまで落としてもヤマメがネットに収まることは無かった。反応が無かったわけではない。くわえてもフライが小さすぎて直ぐにフックアウトしたりすっぽ抜けたりもあったが、いずれにしても完敗。
このまま納竿するのは気持ち悪いので、1匹釣り上げて終えたい。最後はやっぱりフライを沈めて流すと、直ぐにヒット。
ネットに収まったヤマメは、これも尺近い良い型。写真を撮りながら観察すると、頭の後ろに真新しい傷。
昨晩、愛子ちゃんのご主人が、「最近は鵜の鳥とサギが多くて困る。鵜の鳥は魚を丸呑みするし、サギは鳥避けのネットの上からでもクチバシを刺してくる」と言っていたのを思い出した。このヤマメも、サギから襲われたのだろう。
サギはこんなつつき方して、咥えると言うよりも脳しんとうでも起こさせようとしているのか、刺しているのか?
いずれにしても、ヤマメの敵は釣り人だけではない、厳しい自然に生きているということだ。ヤマメに限らず、サギだって生きるのに必死であることに違いはない。
頑張れ!自然の生き物達。
帰りの渋滞を考慮して、僕としては異例の14時半に納竿。余裕を持って山を下りた。
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