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2013.01.02

2013年元日の新聞広告は、トヨタと集英社

Img_1845s元日の新聞は、何部にも別れて分厚い。広告も新年を迎えるこの日だけの広告(メッセージ)を、各社掲載するので楽しみの一つ。
そこで、編集方針・読者ターゲットが割とはっきりしている朝日、読売、産経、日本経済各紙に掲載されている広告を比較してみた。

複数紙に広告を出している企業はいくつかあったが、4紙全てに広告を出し、しかもクリエイティブまで変えていたのはトヨタと集英社の2社。
Img_1843sImg_1842sImg_1844sトヨタ自動車は、最終面に広告を載せない日経(特集面対向)以外は、3紙とも本紙最終面に1面カラー広告。しかも、全紙別な写真を使っている。車とともに写真に登場しているのは、読売新聞のみジャン・レノ、他は北野武。
朝日と読売はに赤いボディで、産経と日経は黒いボディの新型クラウン。赤いボディでは視線は車方向へ(朝日・読売)。黒いボディの紙面では、視線は外へ(日経・産経)。

読者ターゲットを考慮した細かな作り分け。コピーは同じだけれど、お年寄りや主婦が読んだときと、経営者や企業幹部が読んだときでは受け止め方が違う。いや、違うメッセージを込めて作り分けをしている。さすがトヨタだといろいろな意味で感心した広告だった。

Dsc07901s一方、集英社の全面広告も同様によく考えてある。
朝日と産経には「読書は、本能」のキャッチフレーズで、「活字をもっと、面白く」というメッセージ。
広告内容は、新書や文庫などのシリーズに加えて、集英社が主催する文学賞などを紹介している。
Dsc07888sところが読売には、現在映画の最新作も上映中の「ワンピース」を題材にしたクリエイティブで、「ニッポン、好き。ルフィが生まれた国だから」のキャッチフレーズで「マンガをもっと、面白く」と繋げている。
広告商材は少年ジャンプを始めとした集英社のコミック誌。

Dsc07909sそして日経には女の子の全面写真に、「はじめての」で始まる様々な項目をならべ、キャッチフレーズは「さぁ、今年は何を始めますか?」
これを受けるメッセージは何かと思ったら「女性をもっと、面白く」。
確かに、具体的な広告商材は集英社の女性誌だけれど、これを日本経済新聞にだけ入れている。「はじめての」を細かく読み進めていくと、「はじめての辞表」や「はじめての職場復帰」「はじめての産後ダイエット」……
日経新聞の読者(企業人)に向けて、編集者からのプレッシャーのようにも感じるのは考えすぎか?

今年の正月広告では集英社が、わかりやすく総合出版社らしい丁寧なメッセージを届けてくれ、一番好感が持てた。
たまには、こうして広告を見比べるのは楽しい。
また明日からは通販や週刊誌の広告で埋め尽くされてしまうのだろうから、こんな楽しみは正月だけだ。

追記

集英社は毎日新聞にも出稿し、しかも朝日・産経ともわざわざ違うクリエイティブ。キャッチは「さあ、言葉探しの旅に出よう」で、メッセージは「コトバをもっと、面白く」。商品は国語辞典。
ぬるヲタが斬るより。

また、トヨタの広告については、僕は見ることがなかったのだが12月26日より放送開始されたクラウンのCMの,単なる新聞紙面展開だったのかもしれない。1月3日に初めてテレビCMを見て、あれ?単なるクラウンのCMの延長?
なんだかがっかり。

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コメント

新年の挨拶する所間違えてました、新年から快調にぼけてます(笑)。
最初は古湯次は梅野川当たりで、よろしくお願いします。

投稿: 山おやじ | 2013.01.03 16:48

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