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2012.10.16

愛国心と英語のトラウマ

父の叔父で、外国航路の船乗りがいたと子どもの頃によく聞かされた。
そんなすり込みがあったのか、子どもの頃から船が好きで、戦艦大和や護衛艦のプラモデルをよく作っていた(船のプラモデルは軍艦か帆船くらいしかなく、帆船は高くて難しかった)。
大学は神戸商船大に行きたかったが、その当時は商船不況。求人率が3割台で、卒業しても船には乗れないと言われた時代。それに加えて、社会の試験科目が世界史のみで、カタカナの名前と英語が苦手な僕にはそれだけでハードルが高かった。そして最後のとどめは3年に上がる前に父の転勤。大阪へ単身赴任となり、僕が神戸や東京などの大学に行くと、福岡と大阪+1の3箇所で生活費がかかり、そんな余裕は我が家にはないからと地元の大学へ進学することが絶対となった。
高校3年の春、日本リクルートセンターが発行する「進学リクルートブック」が教室で配られた。これがリクルート(日本リクルートセンター)という会社との初めての出逢い。まさか、後にこの本の編集に関わるなどこの時には思いもしなかったが、こんな事典のように分厚い本をタダで配る会社って何をしているのだろう?という事は考えた。

それはさておき、この本で海上保安大学校や防衛大学校の存在を知った。どちらも学費も生活費もタダで船に乗れる。卒業すればそのまま船に乗る職業に就ける。海上保安官も海上自衛官も、日本の国を守る誇り有る職業だ。護衛艦の模型を作っていた僕は防衛大学校に興味を持ち、担任の先生に話を聞いてみた。すると数日後、帽子に制服を着た自衛隊の人が2人、突然我が家にやってきた。
要件は簡単、是非受験して欲しい、と。
まあ、いわゆるスカウトである。
防衛大学校の受験日は、通常の大学よりも随分早くて(確か夏くらいではなかっただろうか)合格しても入学を強制することはないので、模擬試験のつもりで良いから受けてみないか、とも。

かくして、護衛艦に乗ることになるかも知れないという期待とも不安ともとれない気持ちのまま、僕は防衛大学校を受験することになったのだが、結果はあえなく不合格。英語の点数がとにかく悪かったらしい。
この不合格の後、受験勉強に取り組む姿勢も変わったのは間違いない。

それから30年、防衛大学校を受験したことも、不合格になったこともすっかり忘れていた(人間、自分に不都合なことは記憶から消そうとするらしい)。しかし、竹島や尖閣問題の報道に接しているうちに、突然ふと思い出した。
もしあの時に合格していたら、今回の問題は当事者としてもっと真剣に、具体的な各論で国防のことを考えているのだろう。場合によっては現場に向かうことになっていたかもしれない。

進学リクルートブックを自宅に持ち帰った友人の中には、「高校で3年生全員、これを買わされた。2000円」と親に言って小遣いをせしめた強者もいた。その彼は東京商船大学へと進学した。
僕はといえば、地元の国立大学に滑り込み、ヨット部に入った。そして今でも、相変わらず苦手な英語を克服できずにいる。

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